神奈川県平塚市の整形外科〜医療法人社団 久保田整形外科医院〜
やましたリハ通信

やましたリハ通信 第3号

2013年1月

年頭に当たって

新しい年を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
わが国において少子高齢化や疾病構造の変化が進む中、健康寿命の延伸、生活の質の向上等が重要な課題となっています。
平成25年度から始まる国民健康づくり運動「第2次健康日本21」が昨年発表されました。これは今後10年間の国民の健康づくり運動を推進するものです。
その中に、高齢者が社会生活を営むために必要な機能の維持・向上に関する目標が6項目挙げられましたが、運動器に関する目標として、

1.ロコモティブシンドローム(運動器症候群)を認知している国民の割合を17.3%から80%に増加させること。
2.足腰に痛みのある高齢者の割合(1000人当たり)を男218人から200人へ、女291人から260人へ減少させることが求められています。

今後は行政機関と医療・介護が密接に連携してこの運動が展開されることになるでしょう。
さて当通所リハビリテーションはリハに特化した施設として4年目を迎えていますが、昨年、より良いサービスを提供するため、各事業所のケアマネージャーの方々に当通所リハに対する意識調査(25/39施設 回収率64%)を実施し多くのご意見を頂きました。
その結果、通所介護とは違い、個別運動療法を含めリハビリテーションの効果を期待し、症状の軽減・転倒予防・日常生活動作の改善を期待しているとのことでした。しかし、理学療法士等による要介護者の新規訪問指導については、まだ十分に周知されていなかったため、今後積極的に取り組む必要があると考えております。
今年も理学療法士・作業療法士等のセラピストを中心にして、リハビリテーションの内容の更なる充実を図っていきたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

理事長 久保田 亘


OTによるワンポイントアドバイス

1月から実施する「転倒予防体操」は、上肢・手指・体幹・下肢等の身体全体をテンポ良く動かしていくことにより、筋力・バランス能力を鍛え転倒を予防することを目的とした体操です。
また、左右交互に別々な動きを取り入れることにより敏捷性を高め、協調的動作を引き出して転倒に対応できる能力を養います。
上肢では上腕二頭筋や三頭筋、体幹を支える脊柱起立筋や腹直筋・腹斜筋、股関節周囲の大腿四頭筋、ハムストリングス、足関節周囲の前脛骨筋、下腿三頭筋を鍛えます。 身体全体を動かす体操ですが痛みのない範囲で無理なく行うことが大切です。

(作業療法士 鈴木大介)


集団体操

集団体操 1~4月に行う「転倒予防体操」は体幹や手足など全身を動かす運動が12種類あります。
8カウントでリズミカルに身体を動かすことがポイントで、特に手足を交互や同時に伸ばす組み合わせ運動は『出来た』『間違えた』などの明るい声があちこちから聞こえ、身体だけでなく頭の体操にもなっています。
利用者の方が慣れてくると曲に合わせて体操を行いますが、通し終えた時は皆さん達成感の笑顔☆☆☆!
とても好評な体操です。
4ヶ月間、お互い励まし合い共に楽しみながら、無理なく転びにくい身体作りに繋げていきたいと思います。

(介護福祉士 水口直子)


「リハビリ教室」より

月に1回、歩く速さと片足立ちのタイムを測定していますが、これは歩行能力とバランス能力をみています。
高齢化により移動歩行能力が低下し転倒リスクが高い状態とされる「運動器不安定症」の予防に有効です。
歩く速さ

3m Timed up go test(TUG)
椅子から立ち上がり3m先の目印を回って再び椅子に座るまでの時間
(11秒以内が目安です)

片足立ち

開眼片脚起立時間
眼を開いてどこにもつかまらず片足で立っていられる時間
(15秒以上が目安です)

利用者の方々には定期的に測定させて頂いていますが、3ヵ月・6ヶ月・1年とそれぞれの方のペースで改善がみられています。

(介護福祉士 山本 広美)

~継続は力なり~

やました通所リハビリテーション
発行
久保田整形外科医院
発行責任者
施設長 久保田千栄子
発行日
2013年1月
神奈川県平塚市山下458
医院:0463-35-2611 通所:0463-37-5786
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